またまた仕事で栃木県足利市へ行きました。JR足利駅から歩いて散策しながら回れる名所のご紹介をします。
ゆっくり回って1時間半~2時間のコースです。
史跡・足利学校跡
足利学校は日本最古の学校と言われています。また大正10年に国の史跡に指定されています。
創建については、奈良時代の国学の遺制説、平安時代の小野篁説、鎌倉時代の足利義兼説などがあります。
ここの歴史が明らかになるのは、室町時代の永享11年(1439)関東管領・上杉憲実(うえすぎのりざね)が、現在国宝に指定されている書籍を寄進し、鎌倉円覚寺から僧・快元(かいげん)を招いて初代の庠主(しょうしゅ=校長)とし、足利学校の経営にあたらせるなどして学校を再興してからです。
フランシスコ・ザビエルが世界に紹介していますので、戦国時代にはかなり有名な学校だったのではないかと推測します。
ちなみに、フランシスコ・ザビエルですが、今の教科書では「フランシスコ・シャビエル」と表記されているそうです。
※参考文献:公式ホームページ
平成27年4月27日、史跡足利学校跡を含む近世日本の教育遺産群~学ぶ心・礼節の本源~」(足利学校跡以外では、岡山県備前市和気にある閑谷学校、茨城県水戸市の弘道館など)は正式に日本遺産に認定されました。
参拝の案内
参拝料
対象 | 個人 | 団体(20人以上) |
---|---|---|
一般 | 420円 | 350円 |
高校生 | 220円 | 170円 |
※中学生以下は無料。障害者の方は障害者手帳提示で無料(付添人1名も無料)
※Suica(スイカ)、Pasmo(パスモ)も利用可能
受付時間
4月~9月 | 9:00~16:30 |
10月~3月 | 9:00~16:00 |
近くの歩道には、足利学校跡のマンホールもありました。
詳細は以下のホームページを参照ください。
国宝 金剛山鑁阿寺(ばんなじ) 足利氏邸址
所在地
〒326-0803 栃木県足利市家富町2220
足利氏二代目の足利義兼(あしかがよしかね)が、建久7年(1196)足利氏の邸内に持仏堂を建立し、守り本尊として大日如来を祀ったのが始まりとされ、三代目の足利義氏(あしかがよしうじ)が堂塔伽藍(どうとうがらん)を建立して足利一門の氏寺としました。
よって、鑁阿寺になる前は足利氏の邸宅でした。
その為、周囲に土塁と堀をめぐらせてあり、鎌倉時代の武家屋敷の面影があります。
敷地は約40,000平方メートルあります。
境内には国宝指定の本堂など貴重な建物が多く、大正11年(1922)に国の史跡に指定されています。
地域の人々には鑁阿寺というより「足利の大日さま」として信仰され親しまれています。
堂塔伽藍とは
「堂」は神仏を祀る建物の事で、「塔」はもとは釈迦の遺骨や遺物を納めた場所の事から、供養するための重層の建築物の事。「伽藍」は僧侶が集まって仏門の修行をする場所の事。
平たく言うとお寺やお寺にある様々な建物になります。
鑁阿寺の南側には征夷大将軍足利尊氏公像があります。
参考文献:公式ホームページ
鑁阿寺についての詳細は以下のホームページを参照ください。
八雲神社
足利市には八雲神社が總社八雲神社を含め5か所あるようです。
そのうちの3か所を訪ねてみました。(後日、4か所目の總社八雲神社にも行ってきました。)
八雲神社(通五丁目)
アクセス
住所 栃〒326-0814 栃木県足利市通5丁目2816
JR足利駅より西に25分ぐらい歩いたところ、織姫神社のすぐ近くにあります。
八雲神社(通五丁目)の創建は平安時代の貞観年間と伝えられます。
八雲神社の神輿は足利市重要文化財(工芸品)となっています。
八雲神社のイチョウです。高さ25メートル以上あり、昭和57年に足利市重要文化財(天然記念物)の指定されています。昭和57年で25メートルですから、今は何メートルなんでしょう?
八雲神社はポケストップにもなっていました。
八雲神社(大門通)
アクセス
住所 栃木県足利市大門通2379-2
JR足利駅より歩いて10分足らずのところにあり、足利学校や鑁阿寺からも近いです。
こじんまりとした神社です。
神社に森高千里さんがお参りしている写真と、八雲神社が舞台になっている「渡良瀬橋」の歌詞が貼られています。
歌詞の最後から2行目の「今日」が「京」と書いてあります。
誤字を見つけちゃいました。
八雲神社(田中町)
アクセス
〒326-0822 栃木県足利市田中町193
東武線足利市駅より450mで徒歩6分、JR足利駅より1.4㎞徒歩19分くらいです。
創建年代等は不詳ながら、明治維新後村社に列格、明治42年阿夫利神社、天満宮を合祀しています。
神社の隣にはその天満宮があります。
總社 八雲神社
アクセス
〒326-0816 栃木県足利市緑町1−3776
JR足利駅から2.3㎞ぐらい西に行ったところにあります。歩いた場合、30分くらいかかりますので、ちょっと距離があります。
足利公園のそばにあり、すぐ横に無料に駐車場がありますので、車で行くと便利です。
總社・八雲神社も一部ポケストップになっていました。迷うことは無いと思いますが、もし迷ったらポケモンGOのアプリを使えば分かるかもしれません。
八雲神社の由緒が描いてある看板がありました。
その最後に森高千里の「渡良瀬橋」歌詞について、記載されていました。
足利織姫神社
所在地
〒326-0817 栃木県足利市西宮町3889
JR両毛線の足利駅から西へ25分ほど歩いたところにあります。
アクセス
JR両毛線足利駅から徒歩25分
東武伊勢崎線足利市駅から徒歩25分
北関東自動車道 足利ICから15分
駐車場
織姫観光駐車場(無料)、織姫駐車場(無料)
階段の南西に總社八雲神社、北東に法玄寺がすぐ近くにあります。
階段を昇れば織姫神社です。229段ありますが、縁結び坂から登ると正面階段より楽なんだそうです。
平成26年(2014)に産業振興と縁結びの神様として「恋人の聖地」に設定されました。
明治12年に建てられましたが、翌13年に火災により焼失してしまいました。
その後、昭和9年に社殿再建に着手、3年の歳月をかけて当時では珍しい鉄筋コンクリートで昭和12年、現在の社殿が完成しました。朱塗りのお宮は後ろの木々の緑に映えてとても景観が美しくなっています。ここから足利市内が一望でき、綺麗な景色が広がっています。
階段の途中に足利トリコットの歴史の碑があります。
足利トリコットの歴史
足利市は昭和23年から40年代後半にかけての約30年弱、トリコット(経編メリヤス生地、及び当初「足利ジャージー」、後半スリップ・ネグリジェなどの製品)の
生産額で国内最大でした。戦前の絹織物業に代わりトリコット産業を完成させ、その象徴が昭和41年完成の
「足利トリコット工業団地」です。集団化による中小企業近代化のモデルになりました。
昭和44年以降、「繊維摩擦」「ドルショック」「円高」など経済の荒波にのまれ国内需要の主力であった
スリップ・ネグリジェの需要が消えました。元々は繊維業の盛んな町でした。
(参考文献:足利トリコットの歴史の石碑)
階段の途中、いろいろな石碑があります。
足利氏の系譜もありました。
夜になるとライトアップされ、朱色の境内がより引き立ち、とてもロマンティックな雰囲気を醸し出します。きれいな夜景も圧巻です。
足利駅から織姫神社を通って行道山浄因寺までの9.0㎞を「歴史のまちを望むみち」として遊歩道になっています。すべて歩くと4時間弱かかります。山道が続きますし、さすがにこの距離は歩けませんでした。
詳細は以下のホームページを参照ください。
浄土宗 法玄寺
織姫神社の東側すぐのところにあります。
足利氏ゆかりのお寺です。足利尊氏の六代先祖の足利義兼(あしかがよしかね)の正室であった北条時子(北条時政の娘)の菩提を弔うため建立されたと伝えられています。
また、相田みつを氏のお墓があることで有名です。
所在地
〒326-0805 栃木県足利市巴町254
アクセス
JR足利駅より西に徒歩25分。近くに織姫神社があります。
詳細は以下のホームページを参照ください。
渡良瀬橋
足利市内を流れている渡良瀬川に架かる橋で通四丁目と田中町を結びます。
以前は「鉄橋」と親しまれていました。
現在の橋は昭和9年(1934)にかけられた橋で老朽化が進んでいます。
歌手の森高千里さんが「渡良瀬橋」を歌ってヒットしたことで一躍脚光を浴び、歌の中では、夕日のきれいなロマンチックな橋として描かれています。
夜、何かしらきれいにライトアップしているのかと思って行ってみました。
普通の蛍光灯がついているだけでイルミネーションなどのライトアップはされていませんでした。
詳細は以下のホームページを参照ください。
太平記館(足利市観光協会)
足利市観光協会の建物です。観光案内所となっています。
足利学校跡の南東側、道を挟んで歩道橋を渡ったところにあります。足利のみやげ品の販売、観光情報の提供、休憩スペースなど、訪れた方のおもてなしをしています。
足利市観光案内人
10名以上のグループの方に無料で観光案内を行っています。ただし申し込みが必要で、訪問日の10日前までにFAXで足利市観光協会に連絡してください。
FAX番号:0284-43-3333
こちらの申込書を利用してください。(ここをクリック)
観光案内のページ(ここをクリック)
アクセス
所在地
〒326-0053栃木県足利市伊勢町3-6-4
JR足利駅から徒歩7分
北関東自動車道足利インターチェンジから車で15分
インフォメーション
駐車場 | 大型バス 10台 乗用車 40台 料金無料 予約不可 |
開館時間 | 9:00~17:00 |
休館日 | 年末(要確認) |
入館料 | 無料 |
レンタサイクル
台数 | 29台(電動アシスト付9台) |
受付 | 太平記館売店にて |
利用時間 | 9:00~17:00 |
利用料金 | 3時間まで400円 1時間増すごとに100円 丸一日の場合 800円 電動アシスト付自転車の場合 3時間まで600円 1時間増すごとに200円 丸一日の場合 1,200円 |
詳細は以下のホームページを参照ください。
足利市立美術館
足利学校跡から南に歩いて5分足らずのところに足利市美術館があります。
基本情報
開館時間 | 10:00~18:00(入館は17:30まで) |
休館日 | 月曜日(祝日の場合は開館し、翌平日が休館) 年末年始 臨時休館日(展示替えや館内メンテナンスの期間) |
観覧料 | 展覧会によって異なります。展覧会ページよりご確認ください。 *以下に該当する方は無料です。 中学生以下 各種障がい者手帳をご提示の方とその付添者1名 「あしかが いきいきパスポート」をお持ちの方 両毛広域都市圏内にお住いの65歳以上の方 足利市立美術館友の会の方 ※各種証明できるものをご提示ください *20名以上の団体は2割引きとなります *毎月第3日曜日「家庭の日」は中学生以下のお子さまを同伴のご家族は無料です |
バリアフリー情報
・美術館前広場から美術館の入口まではスロープがございます。
・貸し出し用の車いすのご用意がございます。ご希望の方は受付にお声がけください。
・託児所や授乳室、おむつ替えコーナーはございません。ご了承ください。
・授乳やおむつ替えをご希望される方は職員までご相談ください。
アクセス
〒326-0802
栃木県足利市通2丁目14ー7
▶公共交通機関でお越し場合
電車/
・JR両毛線「足利駅」下車、徒歩10分
・東武伊勢崎線「足利市駅」下車、徒歩10分
バス/足利市生活路線バス「美術館前」下車
▶車でお越しの場合
・北関東自動車道「足利IC」より15分
・北関東自動車道「太田・桐生IC」より20分
・東北自動車道「佐野・藤岡IC」より40分
駐車場は以下の6か所からご利用ください
・美術館前広場駐車場
・美術館通り駐車場(徒歩2分)
・美術館駐車場(徒歩2分)
・通2丁目駐車場(徒歩3分)
・たかうじ君広場駐車場(徒歩3分)
・太平記念観光駐車場(徒歩7分)
開催中の展覧会
現在
足利の歴史と文化再発見! 鎌倉殿の義弟 足利義兼の祈り 大日如来坐像―
が開催中です。期間は2022年7月30日(土)~10月10日(月・祝)です。
詳細は以下のホームページを参照ください。
最後に
JR足利駅から足利学校~鑁阿寺~八雲神社(大門通)~法玄寺~織姫神社~總社八雲神社~渡良瀬橋と散策しました。
この他にも足利市内は寺社が多くありますので、散策しながら探すというのも楽しいかもしれません。
JR足利駅からは離れますが、観光地としては、「あしかがフラワーパーク」があります。ここの大藤や白藤のトンネルは栃木県天然記念物に指定されています。冬季にはイルミネーションが点灯し、観光客に人気です。平成29年11月、「日本三大イルミネーション」に認定されました。
また足利市立美術館の他に草雲美術館、栗田美術館などの文化施設などもあります。
足利市は古くは足利庄が栄えたころからの史跡や美術館が多く、観光地として魅力的な街です。是非とも散策しながら楽しんでください。
コメント